家について思うこと [日々だより]
今日は雇われ仕事で若い御夫婦の新築の第一回打ち合わせ。
手伝ううちに、次第にお客さんが、手伝い先の工務店に何を求めてくるのかが分かってきた。
・他の工務店より安いかもしれない。
・ハウスメーカーより安いだろう。
・わりと自由に色々選べる。
そういうニーズも大事なことは理解しつつも、
それらとは違う何かを提供することが私の仕事だと考えているので、
いつも葛藤します。
予算がなくても、何かお施主さんに残したい。
それによって、ああ、これが良かったんだ、と思ってもらえると嬉しい。
例えば
人の手の痕跡が残るもの。
自然に還っていく材料。
古びていくことの美しさ。
懐かしい記憶。
家具屋にあるようなソファとオーディオセットは、必ずしも必要ではないこと。
オープンキッチンは、場合によっては
落ち着かないかもしれないこと。
など。
フレッシュなお二人の、ノートに思い描かれた御要望を伺いながらも、
「数十年後でも”いい”と思えるもの について考えることの大切さ」
「御夫婦2人で過ごす時間が実は一番長いかもしれないこと」
「打ち合わせを進める中で、違うと思ったら、断っていただいてもかまわないこと」
をお話しました。
さて、明日は敷地を見に行ってきます。
2015-04-11 22:17
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