林芙美子記念館 [旅・建築]
先日 新宿区中井の林芙美子記念館を訪れました。
7年ほど前、
村野藤吾の和風建築を初めて見たとき以来の感動。
その理由を考えてみた。
格を上げようと、これ見よがしな材料を使っているところがなく、
見せるためというよりは、実用のための室礼、
床板・柱・鴨居・長押・框の色味は統一され、外部を含め、数を絞った色が、
落ち着きを生んでいる。
和風建築ならではの薄暗さは、
陰湿な感じはひとつもなく、
お香のにおいがしてきそうな、そこにとどまることで
安らぎ落ち着けるような暗さ。
自然と外に目が行く。
お庭も良かった。
室内のどこにいても、緑が目に留まる。
室内の柱は丁寧に面がとられている。
戸棚の襖の太鼓ばり
左官を塗りまわした壁
落とし掛けがなく、塗りまわしかと目を凝らしたところ、竹が埋め込まれていたり
無駄な線を減らし、細やかな仕事が安らかな空間経験につながっている。
天井が比較的低いのも落ち着きの要素か。
採寸できないのが残念。
以前は、建物の中に入ることができたそうですが、
今は外からのみ。
2014-08-25 22:38
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